2006年中島公園

2006年中島公園雑感

中島公園リニューアル中

河川工事、地下鉄駅工事、管理民営化

2006年11月14日

観光掲示板の誤表示

「中島公園クラブ掲示板」に次のような趣旨の書き込みがありました。

『中島公園地下鉄駅を出て左手5メートル公園入り口に「ガイドさっぽろ」という観光掲示板があります。

地下鉄東西線とすべきとこが南北線になっています。

観光客が何も知らないで、その掲示板に従って行動しているのかと思うと なにか責任を感じます。

何処の誰に御願いしたらよいのか分かりませんが、遠来のお客さんのためになおしてあげてください。掲示板作成時からのマチガイでしょう』

さっそく、確認に行ってみると、確かに東西線の南郷18丁目駅の付近に「地下鉄南北線」と書いてありました。

早速、担当機関に連絡しました。

札幌に地下鉄は3本しかありません。 もっとも重要な交通機関です。

確認するのに1分もあれば充分です。 何とも不可解な間違いです。

私としては直ぐに直したいのですが、勝手に直すと「器物破損罪」になるのでしょうか?

2007年1月14日追記

直ったかなと見に行ったのですが、そのままなので再度、違う方法で連絡しました。この案内板はわりとよく見られています。 南郷通り18丁目、地下鉄南北線、けっこう頭ひねります。戻る

2006年9月13日

八窓庵倒壊に思う

国指定重要文化財の八窓庵(写真中央)は中島公園のシンボル的存在です。 その八窓庵が、保護しているプレハブ小屋と共に潰れてしまいました。 去年の3月のことです。

復元費用、1億円はプレハブ設置業者の全額負担となりましたが、復元完成まで、さらに2年以上かかります。

事故の状況は先ず、一方が下がり、屋根上の雪が下がった方向に移動し、荷重が北側に増大。更に上端部が変形、プレハブ全体がねじれるように倒壊したと聞いています。 推測ですが、倒壊する前に雪の移動。建物の変形など、外から見て分かる状況も、あったのではないでしょうか。

プレハブ小屋に保護された八窓庵は日本庭園の奥にあり、日本庭園は冬季間閉鎖されています。 誰にも見られない状況で、倒壊が進行してしまいました。 もし、日本庭園が冬でも開園して、人が通る状況なら、この倒壊は避けられたかも知れません。

そもそも日本庭園を冬季間閉鎖する必要があるのでしょうか。 八窓庵自体はプレハブ小屋で守られています。 中に浸入して八窓庵を損壊すれば文化財保護法違反。れっきとした犯罪です。 それに、日本庭園の門だけを閉めても横から簡単に入れます。 悪意のある人の侵入は防げない構造なのです。 

犯行を意図する人は人目を嫌います。重要文化財を守るためには人目が必要です。日本庭園を閉鎖すれば、人目がなくなり、危険性は増大します。 積雪など自然界の攻撃から守るためにも人目は必要です。 いきなりプレハブ倒壊となる場合も、あるかも知れませんが、多くの場合、前触れがあります。

冬の中島公園を散歩する、ほとんどの人はリピーターです。毎日同じようなコースを歩く人が多いのです。小さな変化も見逃しません。 当時は空前の積雪で、毎日のように積雪による建物の倒壊がニュースになり、積雪地に住む人は誰もが心配していました。 つまり、誰もが「この建物は大丈夫かな?」と注意を払いながら見ていた状況があったのです。

もし、八窓庵を保護するプレハブ小屋に傾き等の変化があれば、いち早く見つけ関係者に連絡した可能性は充分にあります。 戻る

2006年8月6日

幻のQちゃん出場(北海道マラソン)

中島公園のイベントで一番大きなものは「札幌まつり」、次が「北海道マラソン」です。毎年内外から有力選手が招待され、今年は千葉真子選手、ワイナイナ選手など、31選手が招待されます。

ところで、Qちゃんと呼ばれ、親しまれている高橋尚子選手ですが当初、北海道マラソンに出場予定でした。 しかし、米高地合宿の調整遅れで、マラソン出場は秋に先送りされました。 その結果、8月に開催する北海道マラソンには、参加出来ないことになりました。 残念!

思い出すのが「幻のオリンピック」といわれた、1937年(昭和12年)開催予定のオリンピック冬季大会のことです。もちろん、私が生まれる前の古い話ですが、残念なことです。

ご存知でしょうか? 中島公園はスケート会場に予定されていたのです。 当時のスケート場は菖蒲池の天然リンクですから、これではオリンピックは出来ません。 オリンピックに備えて人工リンクも急いで造ったのです。

今とは国力がだいぶ違う時代のことです。例えて言えば、北朝鮮でオリンピックをするようなものです。例が悪るくてすみません。

日本で開かれる初めてのオリンピックで、中島公園のスケートリンクが華々しくデビューするはずだったのに、残念な結果になりました。 皆さんもご存知のとおり、戦争で中止になったのです。 これも平和の大切さを、感じさせる、出来事のひとつです。 戻る
2006年3月24日

豊平川導水→鴨々川→創成川→茨戸川浄化

中島公園内を流れる鴨々川で昨年末より大工事が行われています。たて看板に「鴨々川導水管布設工事」とありますが、不思議に思いませんか。「何で水が流れる川の下に水を流す導水管が必要なのだろう?」とです。

実は工事の目的は茨戸川の水質浄化にあります。中島公園から見ればはるか遠くの茨戸川ですが、流れが弱く汚れきってしまっているのです。浄化するには豊平川からの導水がもっとも効果的といわれています。

そのためには現在の5倍の水量を送る必要があるのです。豊平川の流れは鴨々川から創成川へと続き、茨戸川にそそぎます。その結果、創成川の水枯れを防ぐ役目も果たしてくれるのです。

しかし、園内には「水遊び場」があり、沢山の水が一度に流れたら危険です。流されたり溺れたりする事故も起こるかも知れません。この問題を一挙に解決するのが導水管です。戻る
2006年3月10日

来月より中島公園の管理は民間へ

中島公園の管理運営は来年度から民間で行います。報道によると新規参入業者はキタラの催しに合わせたイベントを企画したいと語っています。
キタラと菖蒲池
芸術の公園として一歩前進を期待します。水と緑に恵まれた中島公園は「歴史と芸術の公園」とも言われていますが、芸術の面ではキタラと文学館が存在するという以外、ほとんどみるべきものがありません。キタラと中島公園の連携がとれていないのも一つの原因と思います。 

一年中で一番にぎあう「札幌まつり」の三日間はキタラの周囲にフェンスを張って、立入禁止にしている有様です。市民のための施設なのに多くに人に見てもらうという発想がまるでないのです。 

新しい指定管理者はキタラの催しに合わせたイベントを開きたいと語っています。キタラにも中島公園の催しに合わせたイベントを企画し、協力し合いながら芸術の面でも、歴史ある中島公園を盛り上げていく姿勢がほしいと思います。
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2006年3月3日

危険を避けるための教育が大切

1月下旬福島県で幼児二人が池の氷割れで死亡という、大変痛ましい事故がありました。中島公園は水と緑の公園です。公園の中には池と川が縦横に張り巡らされ、池のほぼ全部と川の大部分は凍っています。ここでも同様の事故が起こる可能性があります。
凍結した菖蒲池
事故が起こると、入れないように柵で囲うべきだ。今回のように柵で囲ってある場合は、柵を越えられないように有刺鉄線を張るべきだ等、声高に叫ばれます。

一見正しい意見のように思えます。しかし、机上の空論です。危険な場所を全部柵で囲むことは不可能です。危険な場所はいっぱいあります。海、川、山、その他もろもろです。

「いやいや、そんなことを言っているのではない。ここは特に危険なのだ」と言うかも知れません。それならば同等以上の危険がある場所全てを柵で囲わなければ意味がありません。やはり、不可能に近いでしょう。可能としても大部分の柵は邪魔になります。

暗闇のマンホールの穴とか草むらに隠れた井戸とか、人が予見できない危険は管理者責任が明確ですから別の話です。念のため付け加えます。

一般に子供を同種の危険から守るには、物理的に入れないようにする、危険を避ける教育をする。この二つがあり、現実にはこの二つを併用して対応しています。しかし、何か事故があると「物理的な部分」が強調され過ぎていないでしょうか。いつも疑問に思っています。

危険を避ける教育をすれば、全ての場所に適用できますが、物理的に囲っても安全になるのは、その場所だけです。それに、入れないように囲ってしまっては、実際に事故が起こったとき、助けに入ろうとする人の妨げにもなります。助け出すときも同様です。

教育とは単に学校教育だけでなく、家庭教育はもちろんですが、公園ならば管理者が注意を促す、さらに大人が子供に注意する。もっと言えば大きい子供は小さな子供が危ないことをしたらを叱る。事故を少なくするには、このようなことが大切と思いました。
(画像は凍結した中島公園菖蒲池と藻岩山)
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2006年2月17日

高層ビルの陰にかくれた藻岩山

札幌市建物高さ制限が決まり、来月下旬にも適用されると聞いて、ひとまずホッとしました。
ビルに隠れた藻岩山ヨーロッパの街並みなどをみていると、高さがきれいにそろっていて、とても美しく、 羨ましく思っていました。

狙いは都市の価値を高めることと聞いていますが、それならば公共の景観、公園などについても配慮して欲しいと思います。例えば120年の歴史をもつ中島公園にとって藻岩山の景観はかけがえのないものです。最近は高層ビルが建ち始め景観が次第に悪化しています。

確かに円山や羊が丘について8階に制限したことは、付近住民にとって大きな前進とは思いますが、円山や羊が丘からの景観にとっては些細な変化です。

しかし、中島公園の場合は侵されているのは市民の共有財産である、公園からの景観そのものです。中島公園を愛する周辺住民の良識で110年以上にわたり、維持されてきた景観ですが、 バブル崩壊後状況が一変しました。今こそ具体的な対策が必要ではないでしょうか。
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2006年1月20日

みんなで担ごう、新年の夢 -地下通路-

新年の夢は「自然のある立体都市札幌」の実現です。
薄野まつり御神輿
地上の施設を地下で結合し、冬も快適な都市空間に、中島公園の自然を加えるのです。
2010年、札幌駅前━大通 地下通路完成
札幌駅前と大通を結ぶ「駅前地下通路」も2010年には使用開始の予定です。
札幌の都市機能のほとんどが、冬も天候に左右されることなく利用できるようになります。
札幌市民はもとより、観光客にとっても大変便利な設備だと思います。

地下街をあと700m延長すれば中島公園
この立体都市に中島公園を加えることが「中島パフェ」の夢です。山、川、池などの自然を加えることで、札幌がユニークな「自然のある立体都市」に生まれ変わります。
近い将来札幌駅から薄野まで地下で繋がります。あと700mほど延長すれば中島公園です。

中島公園内には1.5kmのロードヒーティング園路
地上に出れば公園内には約1.5kmにも及ぶロードヒーティング園路があります。夏靴のまま散策できるのです。
凍結した菖蒲池の向こうに藻岩山を望み、鴨々川では水鳥にも出会えます。北国の都市と自然が見事に融合している姿を世界中の人に見てもらうのが「中島パフェ」の夢です。
藻岩山の景観あっての中島公園の自然
130年間維持してきた藻岩山の景観あっての中島公園の自然ですが、 都心回帰の影響か、周辺は高層ビルで囲まれようとしています。 
最近は河川工事の影響か、鯉や野鳥の生態に変化が生じています。

中島公園の生態系には北海道新聞も注目
この件については北海道新聞も懸念し、1月6日の朝刊で「水場消えカモ受難」住民「河川工事も原因か」と、記事として取り上げています。
掲載された2枚の写真は「中島パフェ」の提供です。

夢の実現の大前提は環境と景観をまもること
ユニークな「自然のある立体都市札幌」、この夢を実現する大前提として、中島公園の環境と景観を守ることがあります。 今後も中島公園の自然を守るため微力ながら貢献したいと考えています。
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2006年1月13日

由緒ある街、薄野と中島公園そして山鼻

12月28日の北海道新聞で、ススキノの魅力アップのため官民で取り組む「クリーン薄野活性化連絡協議会」設立総会の記事を読みました。

札幌駅前が発展する中で、少し、寂しさを感じるススキノのために大変タイムリーな企画と歓迎します。
ひとつ提案があります。ススキノを夜の繁華街だけと見ないで、由緒ある札幌の下町と位置づけてほしいのです。
薄野のお寺の銀杏
かって「寺町」と呼ばれ、現在でも寺が多い土地柄です。隣接する中島公園は「歴史と芸術、水と緑の公園」として独特の個性があり、周囲には由緒ある神社が3社あります。これらの地域特性を有効に活用し、個性を伸ばす方向でのまちづくりが大切と思います。

具体的に言えば古い建物は保存し、新しく建てる場合は古いものとの調和を図り、ススキノを中心とする札幌南部を歴史ゾーンとして発展させることです。

未来の街、札幌駅前。歴史の街、ススキノという風に、南北の地域に特性をもたせ、多様性のある札幌を目指し、その中でススキノの活性化を図るべきと思います。 そうすれば中島公園は、将来「歴史と芸術の公園」として、重要な役割を果たすことになると考えます。

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